お金をかけずにベランダに水耕栽培装置を作りたい!
と思う方は、きっとそんなに多くはないでしょうけれど、
「ちょっとすごいものを作ってみたい!」「ちょっと本格的に水耕栽培をしてみたい」というロマンを持つ数少ない人の参考となればいいなあ。。。
ということで塩ビパイプで水耕栽培装置を作る方法を紹介します!
水耕栽培装置が完成すれば、
こんな大きなほうれん草やチンゲン菜、サンチュ、オクラなんかも育ちますよ。
新鮮野菜が食べ放題!
※育てすぎると、毎日野菜を消費しなくてはならなくなるので注意してください…
2019年9月追記
自作の装置並みに安く、組み立ても簡単で、そしてハイクオリティな水耕栽培装置が発売されました!
ぼくも実際に買ってみたところ「かなり精度高いし、この値段は破格すぎ!自作よりもいいじゃん!」と思ってしまいました…
自作装置には自作なりのメリット(太いパイプを使えるので根が詰まりにくい等)がありますが、栽培初心者であればLAPONDの水耕栽培装置を買うのもアリです
水耕装置のポンプを動かすのに電源が必用ですので、注意してくださいね!
※電源が取れない家庭でもソーラーバッテリーを買えばOK。ポンプ程度ならずっと動かせます。
2021年追記自宅の手すりをパイプ式水耕栽培装置にしました。ベランダに大きなスペースがない場合は下記の記事を参考にどうぞ。
2022年追記家の手すりがジャングルになってる
— しょーてぃ|500万円NFTに投資 (@sho_tea_blog) July 20, 2021
いい眺め😄
(バジルは1株にしておくべきでした)#水耕栽培 pic.twitter.com/JmH9QltRMK
「水の投入」と「液体肥料の投入」を自動化しました。お金をかけてでも完全自動化したい人は下記の記事をどうぞ。
こんな感じで、どんどんアップグレードしていくのも楽しいです!
というわけで、本題に戻って「パイプ水耕の作り方」を解説していきますね。
塩ビパイプ式の水耕栽培装置とは?メリットを解説
塩ビパイプを用いた水耕栽培装置とは、下記のようなもの。
- 植物に必要な空気や栄養液を効率良く混ぜることができる
→水溜めバケツからポンプでくみ上げた水が、上のパイプから下のパイプへと下っていくので自然に空気が混ざる - 動力はポンプ1つのみなので電気代がほぼかからない
→月に120円程度 - 段々畑のような構造により省スペースで、日光を効率よく与えられる
→成長効率が良い - 地面より高い位置で栽培するため、害虫が付きにくい
→清潔&無農薬 - 土栽培よりも成長が速い
→食べきれませんw
なにより、自分で作った装置で野菜が育つのが楽しいのが最大のメリット!
↓水耕栽培の成長速度を知りたい人は下記をどうぞ。
塩ビパイプを使った水耕栽培装置の材料一覧【最低費用10,000円】
まずは材料から説明していきますね
塩ビパイプ(好きなサイズ偶数個) ホームセンターで2000~3000円/個
ホームセンターによってかなりの値幅があるので、いくつか見て回るのがおすすめ。
塩ビパイプの蓋 ホームセンターで200~400円/個
こちらもホームセンターが安いです。
防水シリコーン ホームセンターで200~600円
ホース(50センチくらいのもの×パイプの個数本) ホームセンターで200円/m
※多少高くても耐藻のものを選んでください。
ホース内に藻が生えると詰まるし汚いし、最悪なので。
大きなバケツ40ℓ程度(できれば遮光できそうなもの)
漬物バケツだと安いです。
くみ上げポンプ 1000~3000円程度
※裏面に「〇mの高さまでくみ上げ可能」とか「揚程〇m」とか書いてありますので、必要なものをご購入ください。
「バケツを置く場所から最上段のパイプの高さ」よりも長ければ大丈夫。たぶん1.5mもあれば十分です。
シールテープ 200円
断熱シート 100均
※追記:アルミシートは安くて手軽ですが、長期間使っていると紫外線でボロボロになるので、アルミテープを推奨します。
ステンレスはりがね 100均
ダイドーハント (DAIDOHANT) ( 軟質 ) ステンレス線 [ SUS304 ] [太さ] #20 0.9 mm x [長さ] 5m 10155270
苗固定用 大量のスポンジ 100均
パイプを取り付けるためのもの
これは適当に用意してください。
ぼくの場合は、「犬の脱走防止用フェンス」と「赤ちゃん用のジャングルジム」という2つの廃材を活用しました。
玄関やベランダの手すりにつける場合は、特に何もいらないですね。
「ちょっと自作はムリそうだな~」と思った人は、市販の水耕栽培装置を買ってみるのもアリですよ。
必要な工具
はんだごては、プラスチックバケツに穴をあけたり、パイプに小さな穴をあけるのに使います。
白光(HAKKO) BLUE SET 電気器具/電気部品用はんだこてセット 40W はんだ/吸取線/簡易こて台付き FX511-01
電動ドリルは必須。パイプに穴をあけるためです。
ホールソーという「ドリルに取り付ける円形のノコギリ」が、パイプに穴をあけるのに必要です。
水耕栽培装置の組み立て手順
まずはドリルで塩ビパイプに適当な間隔で、直径7センチほどの穴をあけます
次に保温断熱シートを巻き、カッターなどで穴を空け、針金でぐるぐる巻きに固定します
アルミシートは安いんですが、紫外線でボロボロになっていきます。金額は高くなりますが、アルミテープがおすすめです。
このパイプを適当に段差になるように設置します。
ぼくはフェンスに括り付け、ジャングルジムに立てかけました
塩ビパイプの蓋部分(下図の●の位置)に、はんだごてでホースがぴったり嵌まるサイズの穴をあけ、ホースを差し込みます。
ホースと穴の間から水漏れしないように防水シリコンを蓋の内外の両側から塗るのを忘れずに。
図も仕上がりも汚くてすみません…
この位置に穴をあけることにより、水位がこの穴よりも高くならないようにしています。
植物の根を部分的に空気に触れさせるためです
そしてフタを塩ビパイプに取り付けるときも、漏水防止のためにフタと塩ビパイプの隙間にシリコン(又は塩ビ用接着剤)を塗るのを忘れずに。
※ホースやバケツもできればアルミシートを巻いておくと良いです。水温の管理が要らなくなり、光を遮断するので藻の繁殖を防げますので。
あとはこんな感じでホースを繋いで、、、
バケツに水を貯め、くみ上げポンプで水を一番上のパイプに送れば循環システムの完成です!
必ずこの時点で水漏れがないかチェックしましょう
後から直すのはメンドイです…
他にも注意すべき点がいくつかありますので、細かい部分を知りたい方は下記の記事をどうぞ
また、ただの水を循環させるだけでは植物が育たないので、ハイポニカという液体肥料を水1ℓに対して2㎖混ぜてください(=500倍希釈)
>>水耕栽培のおすすめ肥料は1つだけ【上級者は使い分けよう】
水耕栽培装置で上手に栽培する方法
まずはチビ苗を育てましょう。
苗は買ってもOKです。
お金に余裕がある人、はやく植えたい人などは、苗を買うのがオススメ。
大量に育てたい人や、コストを気にする人、自分でやってみたい人は種から育てましょう。
まずは、細かく切ったスポンジに切り込みを入れ、好きな種を乗せ、水に浸します。
またはプラカップのような小さな穴あき容器に種を植えてもいいですし、プランターに植えても良いです。
とにかく、このような小さな苗ができればどんな方法でもOK。
次にこの苗を水で洗い、1株ずつに分けて、細長く切ったスポンジで巻いて、栽培装置の穴にセットします。
このとき苗の根が短すぎると、根が溶液まで届かないことがあるので注意してください!
届かない場合は、もう少し苗を成長させましょう。
あとは水が減ったらハイポニカと水を足していくだけです。
3週間後にはこんな景色になって、毎日野菜が食べきれない状態になっていますよ↓
ひとまずこれで完成です。
水やりや肥料の追加を自動化したい人は、以下の記事を参考にグレードアップさせても楽しいですよ。
というわけで、以上になります。
他にも水耕栽培関連の記事を下記リンク先にまとめていますので、良ければ参考にしてください!
おわり。コメントはこちらへ▼