こんにちは、しょーてぃです。

DeFiのインパーマネントロスって何?
調べても「複雑な計算式」とかが出てきて理解不能。「LPトークン」とかもちょっと難しい。
もっと分かりやすく説明してほしい。

ユニスワップとかパンケーキスワップとかで運用しているから、リスクについて詳しく理解しておきたい。
こんな疑問に答えます。
【この記事を読むと分かること】
- インパーマネントロスとは
- どういうときにどのくらいの損失が発生するか
- 結局インパーマネントロスとはどう付き合っていくべきなのか

【信頼性の担保】
ぼくは2021年からDeFiで運用しており、本業(サラリーマン)の収入を超えました。
比較的安全な運用から一発逆転のハイリスク投資まで経験済みです。
正直、「インパーマネントロス」についてちゃんと理解して投資をしている人は多くないと思います。なぜなら、知らなくても稼げちゃうから。
とはいえ、リスクをしっかり把握しておくことは「冷静な投資判断」に繋がります。そして冷静な判断は「損失を抑えて利益を最大化すること」に繋がりますので、最後まで読み進めてくださいね。
インパーマネントロス=「DEXにペアで預けたコインの価格変動による損失」
インパーマネントロスとは「DEXにペアで預けたコインの価格変動による損失」です。

つまり…どういうことだってばよ?

つまり「DEXに預けず、ただ保有しておく方が良かったよね」という状況になるかもしれないリスクです。詳しくはこれから分かりやすく説明しますね。
今は「DEXにコインをペアで預けている時に発生するリスク(=イールドファーミングのリスク)」と理解してくれればOKです!
DEXって?DeFiって?イールドファーミングって?という方は、以下の記事をどうぞ。基礎知識が15分で身につきます。

インパーマネントロスはイールドファーミング(流動性マイニング)で発生する損失
インパーマネントロスは、流動性マイニング時に発生します。
流動性提供者が分散型取引所に資金を預け、金利や取引手数料の一部などを得られるシステムのこと。
イールドファーミングの機能のひとつ。
DEXに仮想通貨を1:1のペアで預ける(=流動性を提供する)ことでLPトークン(流動性を提供した証のようなもの)を獲得し、そのトークンを再度DEX預けることでガバナンストークン等を得る行為のことを指す。
DEX運営の意思決定に参加できる「投票券」「株式」のようなトークン。人気のあるDEXのガバナンストークンや、使い道の多いトークンは高騰しやすい。

上記の用語を踏まえて、正しく「インパーマネントロス」を説明すると以下の通り。
ここで理解できなくてもOKです。
DEXに預け入れた2種類のトークンのどちらかの価格が変わることで、預けたトークンの価格比が1:1ではなくなり、AMM(自動マーケットメイカーというDEXの機能)により1:1になるよう再度バランス調整されることにより発生する損失のこと。

ちょっとまだ何言ってるか分からない…

日本で一番分かりやすく解説しますので、
下記の具体例を見てみてくださいね。
インパーマネントロスの具体例【日本で一番分かりやすく解説します】
それでは超具体的に解説します。小学5年生レベルの計算しか使っていませんので、ゆっくり読めば理解可能です。ここさえ理解できれば、DeFi運用において、より稼ぎやすい立ち回りができるようになりますよ。

これから「実際に投資をしてみた具体例」を説明します!
分かりやすいように、初期価格は1BTC=100円、1BNB=100円とします。
BTCとBNBをそれぞれ100枚ずつ投資するので、100円×100枚×2種類=合計2万円で投資スタートということですね。
それでは以下の手順で投資をしてみます。
- 「1枚100円のBTC」100枚と「1枚100円のBNB」100枚をペアでDEXに預け、「LPトークン」を1枚もらう(=流動性マイニングする)
- BNBの価格が急激に上がり、2倍になった(1BNB=200円になる)
- 「LPトークン」の中身のバランスが、BTC:BNB=1万円:1万円ではなく、BTC:BNB=1万円:2万円になる(合計3万円)
- AMM(オートマーケットメイカー)によって、LP内のBTCとBNBの価値が1:1になるように再調整される
- つまり、高騰したBNBを売って、安いままのBTCが買われることになる
- LPトークンの中身は「150枚のBTC(1枚100円)と、75枚のBNB(1枚200円)」になる。合計3万円。

あれ?なんにも損失出てないじゃん?
1万円投資したBNBが2倍になって2万円。投資してから値段が変わらないBTCが1万円。それで合計3万円になった。
計算通りじゃないの?

はい、計算通りです!
しかし、上記の計算は「BNBが瞬間的に2倍になった」場合なんですよね。
実際は、徐々に時間をかけて高騰していきます。そうなると話が変わってくるんです。
ここからが特に重要なので、ゆっくり読み進めてくださいね。
まず、先ほどの例は「一瞬でBNBの価格が2倍になった」と想定していますが、現実世界では「数時間~数日かけてBNBの価格が2倍になる」が正しいですよね。

たしかにそうですね!
1BNB=100円だったのが101円になって、101円が102円になって…っていう感じで、連続的に価格は上がっていきますもんね!

その通り!
では、BTCとBNBに1円の価格差が生じるたびにAMMがバランス調整をしてしまったらどうなるでしょう?

頻繁に「上記の手順5番」が行われる、つまり「高くなったBNBが売られる」ってことだから、、、
BNBの枚数が少しずつ減っていくってことだよね?それで、その代わりにBTCの枚数が増えていく。

そういうことです!
BNBの枚数が減ってしまうと、BNBが大きく高騰してもその恩恵を受けにくくなってしまいますよね。
100円→110円になる頃にはBNBの枚数は95枚に減っていて、
110円→120円になる頃にはBNBの枚数は87枚に減っていて…
みたいな感じです。

えっ、じゃあ「BNBで流動性マイニングするよりも、BNBをただ単に保有しておけば良かった」っていうケースもあるってことか…!

そういうことです!
「ただ保有するだけで得られていた利益」と「流動性マイニングで得られた利益」の差額がインパーマネントロスです!
インパーマネントロスの損失目安

預けたコインの価格変動によってインパーマネントロスが発生するのは分かったけど、
その損失額ってどのくらいなの?

計算方法はかなり複雑なので解説しません。
Bincance Academyに「価格変動によって起こる損失の早見表」が記載されているので引用します↓
【インパーマネントロスの損失早見表】
- 1.25倍の価格変動=0.6%の損失
- 1.50倍の価格変動=2.0%の損失
- 1.75倍の価格変動=3.8%の損失
- 2.00倍の価格変動=5.7%の損失
- 3.00倍の価格変動=13.4%の損失
- 4.00倍の価格変動=20.0%の損失
- 5.00倍の価格変動=25.5%の損失
上記の通り、横軸が価格変動で、縦軸が損失割合です。事実として、LPペアのコインの価格比がエントリー時の50%以内に収まっていれば、インパーマネントロスは2%以下にとどまります。あんまり影響ありませんね。
結局、インパーマネントロスって悪いことなの?【結論、悪くもない】
インパーマネントロスの原因となるAMMは、「預けているコインのペアに価格差が生じたときに、高いコインを売って安いコインを買い増す」という仕組みです。
例えば、BTCとUSDT(=ドルを同じ価格を維持するステーブルコイン)を預けていれば、BTCが暴落したときは自動でBTCが買われるようになるということ。

株式投資やビットコイン積立などをしている人なら気づいたかもですが、
これって投資の鉄板戦略である「ドルコスト平均法」と同じですよね。
↓ドルコスト平均法の概要。株価が安いときに多く買って、株価が高いときに少なく買う手法です。
上記の通り、暴落時にはLP内でBTCの枚数が増えます。つまりBTCの価格が暴落した後にLPを解除すれば、当初持っていたよりも多くの「枚数」のBTCを得られるということ。つまり、暴落時に底値でLPを解除して、その後BTCが暴落前の価格に戻れば爆益というわけです。

BTCの価格上昇時にはBTCの枚数が減っていき、暴落時にはBTCの枚数が増えていく。って覚えればOKです!
「DeFiによる金利&手数料収入+ガバナンストークン収入」を得つつ、疑似ドルコスト平均法を実践できるのは、かなりオイシイ投資手法だとぼくは思います。
BTC価格が暴落しすぎて絶望したら、そのときにLPトークンを解除して、もとの仮想通貨に戻せばいいだけの話です。
そんなイールドファーミングで稼ぐ手順は以下の記事で解説していますので参考にどうぞ。

結論:インパーマネントロスを理解した上で、DeFiでお金を増やしていこう
この記事で述べた通り、「インパーマネントロス」というものは知っておく価値があることですが、極度に恐れるべきものではありません。
正しくリスクを理解し、冷静な投資判断をして、着実に資産を作っていきましょう。
というわけで、以上になります。
DeFiの始め方を下記の記事にて「完全図解」していますので、よければ参考にどうぞ。

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