
仮想通貨のニュースでよく見かけるイーサリアムって、一体どんなもの?



有名でなんだかすごそうだけど、複雑な仕組みがよく分からなくて、投資すべきか判断できない…
イーサリアムに興味を持ったものの、特徴やメリットがよく分からず、投資するか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
一言で表すと、イーサリアムはさまざまなアプリケーションの開発に使える優秀な仮想通貨です。



ただし厳密に言うと「イーサリアム」は仮想通貨の名称ではありません。
もちろん意味不明だと思いますので、記事の序盤でネタバレしますね。
この記事では、イーサリアムの仕組みやメリット・デメリット、将来性について日本一分かりやすく解説します。
最後まで読むことで、イーサリアムに関する疑問がスッキリ解決し、イーサリアムを買うべきか自信を持って判断できるようになるでしょう。



イーサリアムについて動画でじっくり学びたい方はこちらをどうぞ!
【初心者向け】イーサリアム(ETH)とは?ビットコインとの違いや将来性を解説【仮想通貨】



短時間でサクッと学習したい方は、このまま記事を読み進めるのがおすすめです。
イーサリアムとはアルトコインの王様
イーサリアムとは、数千種類ある仮想通貨の中でもビットコインに次ぐ人気を誇る「アルトコインの王様」です。
アルトコイン:ビットコイン以外の仮想通貨の総称。アルトコインの特徴や種類などはこちらで詳しく解説。
2013年にヴィタリック・ブテリンさんという人物によって開発されましたが、なんと彼は当時まだ19歳でした。



ビットコインが持つ「みんなで分散管理する」という仕組みに感銘を受けた彼は「みんなで分散管理できるコンピュータがあったら面白いよね」という発想からイーサリアムを生み出したのです。
天才すぎますよね。
その革新性から多くの支持を集め、今では仮想通貨の時価総額ランキングで長い間2位をキープしています。
仮想通貨における時価総額:「仮想通貨1枚あたりの価格」×「発行枚数」の合計金額。時価総額が大きいほど、たくさんの人に注目されていると言える。
しかもアルトコインの中ではダントツの時価総額です。



また価格の推移についてですが、最初に売り出されたときの価格はわずか0.3ドル、当時の日本円で約30円でした。
そこから過去最高値である約64万円(2025年8月時点)まで高騰し、上昇率は驚異の2万倍超えを記録しています。
もしあなたが当時たった1万円分だけ買っていたら、今ごろ2億円以上の資産になっていた計算です。



ちなみにホリエモンさんも初期セールで購入していたみたいで、2021年には2億円以上の含み益になっていたそうですよ。
ただ、ウォレットの「秘密鍵」というパスワードを忘れて取り出せないらしいんですけどね。
かんたんにまとめると、イーサリアムはアルトコインの中でも圧倒的な人気を誇っていて、誕生から爆発的な成長を見せています。
イーサリアムの主な特徴
イーサリアムの主な特徴は下記の2点。



いきなり混乱しているかもしれませんが、詳細をしっかり解説するので安心してください。
正確にはプラットフォーム名である
実は、イーサリアムは厳密には仮想通貨の名前ではなく、さまざまなサービスを動かすための「プラットフォーム」の名前なんです。
プラットフォーム:ECショップや銀行などを作ったり、利用したりできる基盤



AppleのApp Storeをイメージしてもらうと分かりやすいですよ。
ぼくらは普段、Appleが用意してくれたApp Storeで開発されたアプリを使っていますよね。
イーサリアムもそれと同じで、仮想通貨を使ったゲームや銀行などのさまざまなアプリを作ったり、利用したりするための基盤なんです。
そして、そのプラットフォーム上で使われる専用通貨の名称が「イーサ(ETH)」というわけです。



ただし、普段は「イーサリアムを買う」「イーサリアムを売る」のように表現しても特に問題はありません。
とはいえ、この記事では少しでも分かりやすくなるように、正しく区別して解説していきますね。
発行上限がない
ビットコイン(BTC)の発行上限はプログラムによって2,100万枚と決められていますが、イーサリアムにはこのような制限がありません。



上限がないってことは、無限に発行されて価値が薄まっちゃうんじゃないの?



良い質問だね!
たしかにそのリスクはあるけど、イーサリアムには価値が下がりにくくなる仕組みもあるんだ。
そのあたりは、後の「イーサリアムのデメリット」で詳しく解説するね。
イーサリアムのメリット3つ
イーサリアムには、主に下記3つのメリットがあります。



どれも革命的な内容なので、新しいテクノロジーが好きな人はワクワクすること間違いなしです!
「スマートコントラクト」で契約を自動で実行できる
イーサリアムは、「スマートコントラクト」という機能で契約を自動実行できる点が大きな特徴です。
スマートコントラクト:ある条件が満たされた時に、決められた契約(動作)が自動で実行されるプログラム



うーん、契約を自動で実行するってどういうこと?



自動販売機をイメージしてもらうと分かりやすいよ。
ぼくらがお金を入れてボタンを押すと、プログラムが作動して自動でジュースが出てくるよね。
厳密には違うんだけど、だいたいこんな感じの仕組みになっているよ。
イーサリアムのさらにすごいところは、このプログラムを「ブロックチェーン」という誰にも不正や改ざんができないシステム上に作れることです。



この仕組みのおかげで、メルカリのような仲介業者がいなくても、世界中の人と安全に取引ができるようになったんです。
なお、ブロックチェーンの詳しい仕組みについてはこちらの動画で解説しているので、興味がある方はぜひご覧ください。
【中学生でも分かる】ビットコインの仕組み完全解説【ブロックチェーン基礎】(12分31秒のパートから再生されます)
さまざまなアプリケーションを開発できる
イーサリアムのブロックチェーンを使えば、ゲームや銀行といった、さまざまなサービス(DApps)を誰でも開発できます。
DApps(ダップス):Decentralized Applicationsの略で、分散型アプリケーションのこと
世界中の誰もが自由にサービスを作ったり、利用したりできるのが大きな特徴ですね。



例として、Uniswap(ユニスワップ)というサービスを紹介します。
かんたんに言うと、イーサリアム上に作られた「銀行兼両替所」のようなものです。
世界中のユーザーが預けた仮想通貨を元手に、他のユーザーが仮想通貨を両替できる仕組みになっています。
重要なポイントは、銀行のような仲介者がいないことです。



だから、仮想通貨を預ける側はより多くの収入を得られて、交換する側はより少ない手数料で利用できる。
まさにWin-Winの仕組みが実現しているんです。
Uniswapのようなサービスは「DeFi(分散型金融)」と呼ばれています。
また、他にもアート作品の売買などに使われる「NFT」も、イーサリアムの技術が基盤になっています。



DeFiやNFTについて詳しく知りたい人は、こちらの記事が参考になるので読んでみてください。
DeFiについて知りたい:DeFiとは?仕組みやメリット・デメリットを日本一分かりやすく解説
NFTについて知りたい:【画像68枚】NFTの始め方・完全ロードマップ【初心者むけ】
新たなトークンを発行できる
イーサリアムには、新たなトークン(≒仮想通貨)を発行できるというメリットもあります。
- コイン:独自のブロックチェーンで作られる仮想通貨
- トークン:既存のブロックチェーンを借りて発行される仮想通貨



自分でゼロからブロックチェーンを開発するよりも、すでにあるイーサリアムの仕組みを借りたほうが、安くてかんたんに新しい仮想通貨を作れるんです。
イーサリアムチェーンで発行されたトークンの例として、ドルと同じ価格を維持する「テザー(USDT)」や、有名なミームコインである「シバイヌ(SHIB)」などが挙げられます。
なお、トークンについて詳しくは下記の記事で解説しているので、気になる人はこちらもどうぞ。
>>トークンとは何?仮想通貨との違いや仕組みをわかりやすく解説
イーサリアムのデメリット3つ
イーサリアムは、仮想通貨の可能性を大きく広げてくれた素晴らしいプラットフォームです。
一方、下記のようなデメリットも問題視されています。



イーサ(ETH)を買おうか悩んでいる人は、必ずメリットとデメリットの両面を把握してから判断しましょう。
処理速度が遅い
イーサリアムが抱える大きな弱点は、処理速度が遅いことです。
イーサリアムは、安全性や分散性(みんなで管理する仕組み)を重視している反面、膨大なデータを素早く処理するのを苦手としています。



処理速度を上げようとすると、どうしても安全性や分散性が損なわれてしまうんですよね。
これはビットコインも同じで、たくさんの人で取引記録を管理している仮想通貨の宿命みたいなものなんです。
ちなみに、利用者が増えることで処理が詰まってしまい、サービスを快適に利用できなくなる問題を「スケーラビリティ問題」と呼びます。
このように、イーサリアムは高い安全性と引き換えに、処理速度が遅いという課題を抱えているのです。



ただし、今後のアップデート次第では改善されていく可能性もあります!
実際に過去のアップデートでも徐々に改善されてきていますので。
ガス代(手数料)が高い
イーサリアムは、ガス代と呼ばれる手数料(ETHで支払う)が高騰している点もデメリットです。
イーサリアムの人気が高まって利用者が増えた結果、処理すべきデータが膨大になりました。
しかし、前の見出しで解説した通り、処理速度を上げるのはかんたんではありません。



そのため、イーサリアムを利用する際のガス代が高騰してしまっているんです。
これは、ディズニーランドが混雑しすぎていると、追加料金を払ってファストパスを買わないとアトラクションに乗れない状況と似ていますね。
このように、イーサリアムは多くの人に利用されるようになった結果、手数料が高額になってしまうという新たな課題に直面しています。
稀少性が下がる可能性がある
ビットコイン(BTC)と違い、イーサ(ETH)には発行枚数に上限がありません。
そのため理論上は、無限に発行できる日本円のように、イーサ(ETH)1枚あたりの価値が薄れてしまうリスクが存在します。



ただし、必ずしも価格が下がるとは限りません。
イーサリアムには、手数料として使われたETHの一部が消滅する「バーン」という仕組みがあるからです。
つまり、イーサリアムの利用者が増えれば増えるほど、バーンされるイーサ(ETH)も増えていきます。



需要が供給を上回る場面では、むしろ価格が高騰する可能性もあるんです。
このように、イーサ(ETH)は発行上限がないという弱点を、イーサリアムのバーンという仕組みで補っています。
イーサリアムの将来性は期待できる!その理由とは?
「イーサリアムはもうオワコンなんじゃないの?」などと何度も言われてきましたが、そんなことは全然ありません。
将来性は十分にあると考えています。
その根拠は下記の4つ。



何事もそうですが、世間のよくわからない噂を鵜呑みにするのではなく、しっかりと事実を確認して自分の頭で考えることが大切です!
新しいアプリがどんどん開発されている
イーサリアムの将来性がこれほど注目されている一番の理由は、世界中の天才が新しいアプリケーションを次々と開発しているからです。
イーサリアム上で便利なアプリが増えれば、その利用料であるイーサ(ETH)を使いたい人も増えますよね。



Appleも、App Storeに面白いアプリが増えるにつれて、iPhoneの価値が次第に高まっていきました。
それと同じような原理です。
今後もプラットフォームとしてのイーサリアムが成長すればするほど、そこで使われるETHの需要も高まっていくでしょう。
新たなトークンが発行されて伸びている
イーサリアムのブロックチェーンを借りて、新しいトークンが次々と生まれていることも将来性に期待できる理由です。
- テザー(USDT)
- ビルドアンドビルド(BNB)
- USDコイン(USDC)
- シバイヌ(SHIB)
- チェーンリンク(LINK)
- ダイ(DAI)
これらのトークンをアプリで使ったり送金したりするには、手数料としてイーサ(ETH)が必要になります。



つまり、イーサリアム上で人気のトークンが増えれば増えるほど、手数料のイーサ(ETH)が必要になって需要が高まります。
その結果、イーサ(ETH)の価格上昇に繋がる可能性があるのです。
このように、多くの有名トークンの基盤となっている点も、イーサリアムがまだまだ伸びていくと考えられる大きな要因です。
世界の権力集中を抑える役割が期待されている
イーサリアムは、特定の管理者がいない分散型プラットフォームであるため、富や権力の集中を抑える役割が期待されています。



富や権力の集中って、どういうこと?



今の世界市場は「GAFAM」と呼ばれる巨大IT企業がほぼ独占している状態なんだ。
知っているかもしれないけど、Google、Amazon、Meta(旧Facebook)、Apple、Microsoftの5社のことだね。
ぼくらの生活は便利になった一方で、富と権力が一部の企業に偏ってしまうのは、健全な状態とは言えないでしょう。
その点、イーサリアムはみんなで管理する仕組みになっているため、GAFAMのような中央集権的な管理者が存在しません。
今後、GAFAMによる市場独占がさらに問題視されるようになれば、イーサリアムのような分散型の仕組みがより注目を集めるはずです。
すでに大きな支持と信頼を集めている
イーサリアムは、すでに多くの投資家から大きな支持と信頼を集めている点も、将来性を期待できる大きな理由です。
その証拠に、イーサ(ETH)の時価総額は、一時的に順位を落とすことはあっても、基本的にずっと2位をキープしています。



時価総額が大きいということは、それだけ多くの人が「価値がある」と信じて保有している証拠なんです。
また、イーサ(ETH)は「SEC(アメリカの証券取引委員会)」の現物ETFも承認されています。
ちなみに、他に承認されているのはビットコイン(BTC)だけです(2025年8月時点)。
これだけハードルの高いSECの審査をクリアできているのも、イーサリアムが信頼されているからこそだと言えます。
イーサリアムの今後の課題
イーサリアムは将来性に期待できる一方、課題も抱えています。
これまでに挙げた「処理速度の低下」や「ガス代の高騰」に加えて「イーサリアムキラー」の登場も懸念点です。
イーサリアムキラー:イーサリアムの弱点である処理速度を改善し、ガス代を安くしたプラットフォーム
代表例はソラナというプラットフォームで、そこで使われる仮想通貨のソル(SOL)は、2020年に誕生してから凄まじい勢いで価格を伸ばしてきています。
しかし、イーサリアムキラーにも分散性や安全性を犠牲にしているという課題があります。



それに、アプリ開発者の立場からすると、すでに多くのユーザーがいるイーサリアムを使い続けたいと考えるのが自然ですよね。
また、イーサリアム自身も、より使いやすくなるように日々進化を続けています。
たとえば、2023年4月に行われた「Shanghai(シャンハイ)」というアップデートでは、ガス代を抑えることに成功しました。



ライバルの登場は脅威ではあるものの、イーサリアムがアップデートを続ける限り、今の立場がすぐに揺らぐとは考えにくいですね。
イーサリアムに関するよくある質問と回答
最後はイーサリアムに関するよくある質問にお答えします。
- イーサリアムとビットコインの違いは何ですか?
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目的や仕組みに違いがあります。ビットコインが「デジタルゴールド」として価値の保存を主な目的とするのに対し、イーサリアムはスマートコントラクトによってDAppsを動かすためのプラットフォームとして利用されるのが主な目的となっています。
詳しくは別記事【ビットコインとイーサリアムの違いとは?買うならどっち?】で解説しているので、よかったらこちらもお読みください。
- イーサリアムはオワコンですか?
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オワコンと判断するには程遠いでしょう。時価総額ランキングで長年2位を維持している事実は、それだけ多くの投資家から支持され続けている証拠です。
本当のオワコン銘柄の特徴は仮想通貨の選び方についてまとめた記事で解説しています。うっかり電子ゴミのような仮想通貨を買ってしまうのが嫌な人は読んでおきましょう。
- イーサリアムは買ったらほったらかしで良い?
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この記事を読んでイーサリアムの将来性に期待できると感じたのであれば、ほったらかしでOKです。こちらの【再現性◎】仮想通貨はガチホ(長期保有)が最強?おすすめ銘柄は?も参考になると思います。
- イーサリアムの何がすごいの?
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スマートコントラクトで契約を自動で実行できること、ブロックチェーン上でさまざまなアプリケーションを生み出せることなどが強みです。詳しくは「イーサリアムのメリット3つ」で復習しましょう。
- イーサリアムの欠点は何ですか?
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処理速度の遅さ、ガス代の高さなどが挙げられます。詳細は「イーサリアムのデメリット3つ」で確認してください。
- イーサリアムが暴落したら売ったほうが良いですか?
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一概に売ったほうが良いとは言えません。一時的な暴落であれば、むしろ安く大量に仕込めるバーゲンセールと捉えられます。売るべきタイミングは【ビットコインを現金化する方法・手数料や税金に関する注意点を解説】を参考にしましょう。
イーサリアムはビットコインの次におすすめの仮想通貨
この記事では、イーサリアムとはどのようなものなのか、その仕組みから将来性まで詳しく解説してきました。
- さまざまなアプリケーションを開発できる革新的なプラットフォームである
- 処理速度などの課題はあるが、アップデートで進化を続けている
- DeFiやNFTなど、多くの分野の基盤となり経済圏を拡大している
イーサリアムの革新的な技術と将来性は非常に魅力的ですが、まずは王道のビットコイン投資から始めるのが最も安全です。
ビットコイン(BTC)は時価総額がイーサ(ETH)を大幅に上回っており、価格も安定している傾向にあるため、初心者はまずこちらを選ぶべきです。
そのうえで、他の仮想通貨も買いたくなったらイーサ(ETH)を選ぶのが良いでしょう。



なるほど!
でも、いざ始めるとなると、どの取引所を選べばいいか迷っちゃうな…。



取引所ってたくさんあるし、初心者からすれば違いがよく分からないよね。
もし迷うなら、ビットコイン(BTC)もイーサ(ETH)も「取引所」で安く買えて、アプリの使いやすさも抜群なbitbankから始めてみるのが間違いないよ!


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仮想通貨の世界は本当に変化が速いので、1日でも早く行動を起こして、次のチャンスに乗り遅れないようにしておきましょう!
というわけで、以上になります。
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